ギター、こういうふれこみに心躍ります。ちらほら必ずギターを出したくなるのです。弾きもしますが、形作りたくもなるのです。
オンライン—競り市のHPを見ていきます。迷惑売り物の中で、おや、これはただペグ(糸巻き)が逸れているだけで、秀麗ですな、品種は古めかしいけど行けそうだと落札に向けて情熱を減らすのです。
 但し二千円を過ぎ去ることはあってはいけない、それが私の規律だ。ペグの新品もあとで買わないといけないし、塗り替える塗料も買わないといけないからだ。落札したタイプが届きます。そこからがこぶしの見せ所です。だからと言って誰にのぞかせるわけではないのです。
 ギターのチェンジは望みを追っていらっしゃるようなものです。完成したら常に使っているギターより良いファッションと、良い動画が手に入るはずだと。何度やっても「決まった!」という瞬間には出会えないのです。でも不思議なもので、喜びがあります。
 イカを釣るための疑似囮に巻いて行く天然のアワビシートを張り込んで、ウレタンを付けると惚れ惚れとしたカラーと輝きを得ることができます。こういうシートは五百円で手に入ります。指で押さえるフレットのマーク、ドットも変えたくなって、わざわざターコイズの作製されたものを取寄せたり決める。完成して、初々しいファッションに変身したギターに、目新しいギターの弦を張り、ジャラーンと動画を出します。常にガクッとしまう。どっか動画がこもっています。
 そこでしみじみとギターを定める名手は何だか素晴らしいものだと思うのです。でも何故かまた出したくなるのです。ミュゼ 背中